勉強にやる気が出ない、部活にやる気が出ない、何をしてもやる気が出ない。人間である以上、常にどんな物事にも100%のエネルギーで取り組むというのは難しいかもしれない。しかしながら、23歳の若さで白血病という病気で亡くなってしまった青年のメッセージを見たときに自分たちはどのように感じるだろうか。
やれる可能性があるやつが努力しないのを見ると、胸倉つかんで「俺と変われ」と言いたくなる。
これは、ひすいこたろう氏の著書である「明日死ぬかもよ」の本に掲載されている言葉で、23歳の若さで白血病によりこの世を去った青年が生前に残した言葉である。Twitterでも話題になったので、知っている人もいるかもしれない。
私自身は医師という職業上、一般の方よりも人の死というものに多く遭遇するが、この青年のように20代、30代、あるいは10代の青少年の死にも遭遇したことがある。それは白血病のようながんであったり、不慮の事故であったり、原因は様々であるが、どのような理由であったとしても彼ら彼女らの多くは『もっと生きたい』と強く願っていただろう。
『時間は有限だ』とよく耳にする言葉でありつつも、特に中学生や高校生にはあまりピンとこない表現かもしれない。しかしながら、このようなメッセージを見ると、『時間は有限だ』ということを強く意識せざるを得ない。
皆さんの生き方は、あとどれくらい生きるつもりでの生き方だろうか。今やるべきことから逃げて漫然と時間を浪費していないだろうか。皆さんの多くは『やれる可能性がある』人たちではないだろうか。
23歳の青年からのメッセージは、我々の残された時間の使い方を改めて考え直させる。