勉強でもスポーツでも、あるいは芸術や資産形成でも、成功者と呼ばれる人たちがいる。その人たちに共通しているのは、おそらく『行動し続ける』ことにあるように思う。ヒルトンホテルの創業者であり、ホテル事業で世界的に大成功を収めたコンラッド・ヒルトン氏は次のように述べている。『成功というものは行動を起こすことと関係があるようだ。成功する人は常に動き続けている。間違いを犯すことはあっても、諦めることはない。』
ヒルトン氏の言葉をわかりやすく理解するならば、『成功する過程では一定頻度で間違いを犯すことはあるが、だからといって行動をやめる理由にはならない。』とも受け取れる。たしかに、勉強でもスポーツでも、あるいは芸術や資産形成に至るまで、成功している人の話を聞くとトライアンドエラーを相当数繰り返しているように感じる。体感的には、普通の場合では2~3回程度しか取り組まないものを、成功者は数百回以上繰り返し、その中で反省と改善を積み重ねている。途中で間違いを犯すことがあったとしても、立ち止まらずに動き続けているのだ。
どんな物事をするにあたっても、最初の1回目から完璧に上手くいくことは極めて少ないと思う。特に初めてのことや経験が少ないことは上手くいかないことが圧倒的に多い。しかし、1回目でダメでも、そのダメだったときの経験をもとに2回3回と挑戦を続けると、その精度も上がり結果的に成功確率も上がる。だからこそ、根源的に、常に動き続け試行回数を増やすことが大切なのだろう。
また、失敗というものも、もしそこで歩みを止めてしまえば文字通り“失敗”で終わってしまうかもしれないが、その失敗を糧に次の試行で改善が見られるのであれば、それは失敗ではなく単なる過程であり、むしろ“成功”である。例えわずかな改善であっても、失敗したところから一歩でも前に進んでいるのであれば、外野の人間がなんて言おうと、それは単なる失敗にはならないのだ。
何かに挑戦し成功したい人は、『成功する人は常に動き続けている』という言葉を思い出し、有言実行することが不可欠だろう。その過程では、上手くいかないことも多いかもしれないが、一歩でも前に進み続ければ、その道は必ず成功に通じている。