受験業界では、一般に「偏差値」という概念で受験難易度を測る傾向にある。
これはたしかに正しい側面もあるが、実際の受験難易度を正確に表しきれない側面もある。
特に、私大医学部の入試は、その典型と言えるだろう。
単純に、偏差値や合格最低点だけでその難しさを説明することはできない。
私大医学部の本質的な難しさは、問題そのものが持つ“癖”にある。
多くの受験生がこう口をそろえるのは、
「模試では取れるのに、本番では点が伸びない」
「過去問を解いたら、大学ごとにまったく別の試験だった」
この感覚こそが、私大医学部入試の特徴を端的に示している。
合格を勝ち取るために大切なのは、受験生が感じる“相性”である。
私大医学部の問題は、大学ごとに方向性がまったく異なる。
そのため、同じ学力でも「相性」によって得点が大きく変わる。
マーク式・記述式の違いだけでなく、情報処理速度を要求される大学もあれば、逆に比較的時間に余裕はあるものの高度な論理的な思考力を要求される大学もある。
そのため、ある受験生が「数学が得意」と一口に言っても、その得意の中身次第では、得点源になったりならなかったりする。
万が一、苦手な形式に当たると偏差値が高くても点が伸びないことがあるのだ。
これが、私大医学部受験が「難しい」と言われる理由である。
私大医学部受験を考えている人は、各予備校などから出されている「偏差値ランキング」を単純に見て信用するのではなく、実際の過去問を見て、解いて、自分の感覚とマッチするかどうかを必ず確認してほしい。
合否の可能性を考える上で、各大学で出される各教科の問題の癖を実際の肌で確かめることは非常に重要だ。