もう何年かすると社会に出る皆さんは、いずれかの方法でお金を稼ぎ、生きていけるようにならなくてはいけない。つまり、遅かれ早かれ、皆さんはまもなく社会人になり、メシを食っていかなければならないのだ。早い人であれば中学卒業と同時に、遅い人でも大学院卒業後には一社会人として社会に出て経済的に自立する必要がある。さらに家族ができれば、自分だけの問題ではなく、男女関係なく家族全体の責任を考えていく必要がある。
メシを食っていくためには、自分が何に向いていて、どの分野ならプロとして相応の対価(=お金)をもらうことができるのかを考えなくてはならない。その際に、せっかく対価をもらうのであれば、少しでも高い方が良いと考えるのは当たり前で、そのためには他人と比較した際にどこが自分の強みでどこが弱いのかを正しく知っておくことが重要だろう。例えば、他人よりも何倍も体を動かすことに自信があるのであれば体を動かす仕事の方がマッチするだろうし、他人よりも論理的に思考するのが得意なのであればその才能を最大限活用できる仕事に就くのがベターだろう。
とは言え、実際にはこんなに簡単に仕事を選べない。というのも需給のバランス、その仕事の持続可能性、対価(給与、報酬)の現実、仕事内容と理想のギャップなど、ときに現実的な問題も複雑に絡んでくるからである。また、会社に所属する立場で仕事をするのであれば、自分が仕事を選ぶというだけでなく、会社側からも相応の人間として選ばれなくてはならない。
いずれにせよ、皆さんはどうすればメシを食っていけるのかということを、残り何年かの間に一定の解を準備する段階に入っている。漫然と10代を過ごした人と目的意識をもって目標に向かい準備した人とではその結果に雲泥の差が生じる。少子化により人手不足が叫ばれる昨今では、選ばなければ最低限何かしらの職に就くことはできるのかもしれない。ただし、そういった職というのは短期的には良いかもしれないが、長期的にはしばしば多くの現実的な問題に直面するという事実も知っておいた方が良い。一方で、多くの皆さんが憧れるような職というのは、また別の意味で困難を極めるだろう。
まもなく社会に出る皆さん、社会に出る準備はできていますか?メシを食っていくという現実的な問題も考え、社会に出て生きていくために今何をすべきか選択し行動しよう。