勉強で最も大切で、最も難しいのは、モチベーションの管理である。もしかしたら勉強に限った話ではないのかもしれないが、どんなことでも開始した直後は希望とやる気にあふれ一日中でも熱中しているが、早ければ2-3日後には熱が冷めてしまっているというのは誰もが経験したことがあるかもしれない。俗に、この現象を三日坊主と言うわけだが、三日坊主の勉強ではほぼ何も変わらない。
学力を伸ばすには、長期的に継続して勉強をする必要がある。定期考査の単純暗記程度のレベルであれば、その場しのぎの一夜漬け的な勉強法でも及第点を取れるかもしれないが、少なくとも共通テストや二次試験などの受験本番で必要とされる真の学力には到底及ばないのが現実だ。ゆえに、毎日継続して勉強を続け、その場しのぎの学力を深い理解と長期記憶へと醸成させないといけないわけだが、必然的にその過程でメンタリティやモチベーションの維持を行うことが重要になる。
受験生も人間だから、感情の変化は必ずある。調子が良いときは誰もが気持ちよく勉学に励めるだろうが、そうでないときは誰もが気分的にも乗らず、何をするにもつらいものだ。しかしながら、このつらいときの過ごし方こそが最も重要で、結果的に勉強ができる・できないを大きく分けることになる。そして、これまで多くの受験生を見ていると、このつらいときに一度完全に勉強をストップしてしまう人が一定数いるのだ。勉強は一度やめてしまうと、特に2-3日も全く勉強をやらないでいると、学力は急激に退化する。
一つアドバイスとして、たとえつらいときでも、途中で『やめないこと』を目標に継続してみてほしい。これまで一日何時間も、10時間以上も勉強していた人からすると、かなり目標を下げる形に見えるが、それでもやめてしまうことに比べた場合、『やめないこと』の効果は絶大である。一度やめることは恐ろしく、それが習慣となり、いつの間にかやめることへの抵抗感がなくなってしまう。そう、一度やめることはやめることの習慣化につながるため、決して侮ってはいけないのだ。